
監督に拍手 - 映像化不可能と言われていた伊坂幸太郎の小説の映画です。これはいい。評判が良かったので観てみたが、ここまでとは思っていなかった。小説のいいところをしっかりととらえ、抽出している。特典映像の監督ロングインタビューを見ると、監督がこの作品のことをよくわかっているなーと感じた。原作好きな人にはぜひ観てもらいたいし、原作を知らない人が観ても面白いと思う。ただ麗子さんに関する描写がちょっと足りない。いきなり出てきたイメージを抱いてしまう。
いつの間にか大絶賛・・・。 - 伊坂幸太郎さんの作品の雰囲気がきちんと浮き出てる良作です。伊坂さんの作品はいくつか読んでますが、「アヒルと鴨・・」はまだ未読でした。でも、原作を読んでいなくても、原作の雰囲気が残ってるなと感じさせる映画でした。なんというか原作の雰囲気というより、伊坂作品にある透明感と形容したらいいのかなんなのか、とにかくあの独特な雰囲気が良く出ていました。原作ファンの人にも受け入れられるだろうと思いますが、むしろ原作をまだ読んでいない人にお薦めします。また、伊坂作品を読んだことのない人もこの映画を観れば、伊坂さんがどんな小説を書くのか、ということがわかるのではないでしょうか。淡々と進んでいるようで、大事件が起こっていて、結構ショッキングな結末なのに、ちょっと癒されてる、みたいな、変な感覚。何故か何度も観たくなる。そして何回みても不思議と飽きない。正に伊坂ワールドです。出演されている俳優さん達、みんな若手ですが、それが揃いも揃ってよかった!ボブ・ディランを歌う浜田岳さんの歌声はとてもいいし、瑛太さんはとにかくかっこいい!関めぐみさんの透明感は素晴らしく、松田龍平さんがグレードを上げている。「アヒルと鴨のコインロッカー」を思い出すと、自然とボブ・ディランの「風に吹かれている」が頭の中に流れ出す。音楽がまた絶妙です!
近年最高作 - 感動した。ネタがすべて分かってから再度映し出される、ディランを歌いながら段ボールを束ねるシイナの背中。それを見つめるドルジの嬉しそうな気持ちがこちらにも伝わってくるカメラの視線。グッときました。すべてがジンワリと染み入る感じが至極心地良いです。瑛太君、濱田君、龍平君、みんなを見直しました。監督もしかり。ネタバレ知らずに、先入観無しで見ることができたことを感謝します。思い出しただけでも泣きそう…。セルの特典はタップリのメイキングと舞台挨拶、未公開シーン集…といったファンなら見ておくべきコンテンツだと思います。特にメイキングは必見。セル商品の醍醐味ですね。
バタつかなくて、いい。 - バタバタしていなくて、落ち着いて見られる作品です。仙台市とその近郊で撮影されていますが、地元民にとっても、過不足の無い映像化と言えるでしょう。特にラストを除き、中心街ではなく、近郊で撮影した点が印象深いです。佳作。
感想 - 冒頭で本屋を襲撃したあたりの必然性の無さ、不条理さに、ユニークな作品の気配を感じた(村上春樹のパン屋襲撃を彷彿とさせる)。しかし実は襲撃したのには深い背景があったことが物語を通じて徐々に明らかにされていく。物語の大部分はその背景を説明されるのに費やされる。なぜこんなことを?と観るものに思わせて、顛末に到るまでの過程に興味を惹き起こさせる。そして最後には我々を納得させるような回答が用意されている。全てではないが、頭の中でつじつまがうまくあう。よく練られた構成だと思う。