
グダグダなコメンタリーにも爆笑できるSTMBファン必須のBOX - 本作は今日と昨日を行き来する、タイムパラドックスも(ほぼ)無視の激烈に面白い作品で、もはや5つ星などでは足りない出来なのだが、本BOXのみの特典映像ももの凄い充実度である。普段は重要視されるメイキングなどは二の次で、とにかくグダグダな舞台挨拶集やDISC3の本編を観ながら語り合う主演格4人のこれまたグダグダなコメンタリーなど、本編が気に入った人たちには何としても観てもらいたい映像が満載である。かといって不真面目一辺倒というわけではなく、大学のサークルでずっと一緒だったという感じを出すための河口湖合宿風景なども盛り込まれており、いかに本広組が一体になっていったかがわかる。ロケ地案内MAPもよくありがちな特典だが、きちんと俳優たちの同行ガイド付きである。これを完全といわずして何というか(笑)。ブルーレイでも出そうな内容だが、STMBの謎ときをしたい人には必須のBOXである。某社商品名を連呼しているため、民放ゴールデン枠では放映できない、という経緯があり、決してメジャー作品とは言えないが、とにかく面白いので未見の方はぜひ!
テンポのよさに引き込まれる - もしもタイムマシンが手に入ったら何をするか。人によって様々でしょうが、本作品で登場するメンバーはクーラーのリモコンが壊れてしまったので、動いている時まで遡り、持ってこようと画策をする。そしてそれが原因でもしかしたら宇宙崩壊へと繋がるかもしれない!?タイムワープというと時間軸についていけなく、ストーリーが混乱しがちである。この映画ではその時間軸を逆手にとって、過去の謎を未来の視点から上手に描き、観客を楽しませることに成功している。観客は見ていて、なるほどとドントンと納得のいく展開に引き込まれていくのではないでしょうか。
「昨日」と「今日」の「部室」周辺だけに限られたタイムトラベルSFの傑作。ごく身近だけでSFしているのが面白い! - 2001年初演、劇団ヨーロッパ企画の同名戯曲の映画化。ある日、大学のSF研究会の部室に「タイムマシン」が突如出現!!しかし、思いついたタイムマシンの用途は、壊れたクーラーのリモコンを昨日から持ってくることだけ。それでも過去を変えたら、自分たちも消滅する?というタイムパラドックスを阻止するため、大奮闘。未来や大昔にトラベルするのではなくて、SF研+写真部の数人の登場人物が、昨日と今日の部室を行ったり来たりするだけ(+α)というごく限られた内容の「タイムトラベル」もの。「クーラーのリモコン」がたどる時間軸の説明が、非常にクリアー。結局歴史は変えられない?おおげさな内容ではなく、ごく身近なエピソードだけで、十分SFしているところが非常に面白いです。いろいろと張られた伏線も効いており、脚本が良くできています。また、数々の小ネタも登場し楽しめます。(そのなかでも「ビダルサスーン」の印象が強烈。)原作の演劇もDVD化されており、映画で描かれた部室の外の出来事が、舞台ではどう処理されていたかなど、観比べるのも一興です。よく言われように、大掛かりな仕掛けや費用がなくても、脚本が面白ければ面白い映画(あるいはSF)が創れることの一例です。
上田誠さんの素晴らしい脚本 - まさに「脚本ありき」の映画。上田誠さんが緻密に構成し、練りに練られた脚本があってこその映画です。僕はこの映画の脚本をシナリオ年鑑で読んだのですが、一部変更部分はあるにせよ、映画は脚本を忠実に再現・映像化されていることがわかりました。いい脚本というのは、よく練られたということだけではなく、そのシナリオだけを読んでも面白いということだと僕は思っています。最近の映画は脚本という存在が希薄化していると感じます。最近の映画やドラマで脚本に重きを置いて勝負していると思える人は、宮藤官九郎さんや内田けんじさん、西田美和さんなどが挙げられると思います。そんな中でこの上田誠さんが書き上げた『サマータイムマシン・ブルース』の脚本はタテに変化する時間軸の精巧さだけではなく、登場人物一人一人のキャラクター、リズム感のある台詞とテンポのいい飽きさせない展開など申し分のない傑作脚本です。この映画を観た人で余裕のある人は、ぜひシナリオも読んでみてはいかがでしょうか。
パーフェクト!! - このSTMB何度見たろうか?映画館で2回、初回限定DVDを買って、コレクターズエディションも買って、ヨーロッパ劇版も買って…。タイムマシンねた物でここまでハッキリしたメッセージを堂々と語った映画があっただろうか?「過 去 は 変 え ら れ な い!!!!」過去が変わらないから今も変わらない。普通のタイムマシン物は過去を変える事が出来るため、現在も変わってしまう。これがごく普通のタイムマシン映画の物語の考え方だと思う。それを基点として物語が進むため納得できない矛盾がどうしても生じてしまう。最悪なのは、主人公の都合のよい現在に変わってしまってハッピーエンドって???その点STMBは違う。過去は変えられないのである。すごい、すごすぎる!!そのほか、瑛太ほかの自然体の演技が、ほんとにだらけたサークルの夏休みの部室のようでなんとも懐かしいような、切ないような。けして無理して感動を誘うようなことのない作りこみが◎。コレクターズEDを見るまでもなく、とてもいい現場であったことがにじみ出ている。奇跡の作品である。