コメディー-日本映画-DVD : 男はつらいよ 旅と女と寅次郎〈シリーズ第31作〉

男はつらいよ 旅と女と寅次郎〈シリーズ第31作〉


都はるみがこんなに寅さん映画と相性が良かったとは意外だった! - 「男はつらいよ」シリーズ唯一、歌手がマドンナを演じた異色作ですが、都はるみがこんなに寅さんの世界にマッチするとは意外でした。この作品が撮影されたのは、ちょうど都はるみが引退宣言を出した後で、松竹は当然、その話題性を利用して彼女をマドンナに迎え、都はるみ版「ローマの休日」を作ったのでしょう。ところが、その彼女が歌謡番組では見せたことのない色気を出していて良いんです!佐渡島の海岸で、漁師たちの合いの手で佐渡おけさを歌うシーンなど感動しました。(とらやで「アンコ椿は恋の花」を歌うのはご愛嬌ですが。)冒頭の大衆演劇の舞台とベルリオーズの幻想交響曲を組み合わせた夢のシーンや文明の利器とは縁遠い寅さんがウオークマンを聴きながら商店街を歩き回るシーンなども傑作でしたが、やはりこの映画で最も印象に残ったのは、都はるみの新たな魅力発見だと思いました。

異色作だね - 本業が役者じゃない唯一のマドンナ、だと思うが、都はるみ、そんなに悪くない。下手や女優より艶がある、華がある。とりわけ、実際に演歌を歌うところは、歌手ならではのアドバンテージを見せられるし。旅先で有名人といきあって意気投合するというのは、シリーズのひとつのパターンだが、今作ほど明快な作り方は珍しいのではないか。が、舞台が柴又に戻ると、何十回と繰り返された筋書きの知れ切ったドラマが待っているだけで、新しいものが何もない。このシリーズを論ずるにそういう批判は反則だとは思うが、やっぱり物足りない。



男はつらいよ 旅と女と寅次郎〈シリーズ第31作〉