
後半、怒涛の展開に注目 - 不恰好な二人の暮らしの中に、確かに輝く人生の真実がある。「日本一泣ける4コマ漫画」の原作に忠実に作られた、秀作です。大いに泣かされました。コメディタッチの導入部、回想シーンからの怒涛の展開は原作通り。やはり中谷美紀の売春婦は秀逸でした。嫌われ松子と似た演技に思えますが、味噌を付けたんですかね、どうしようもない女を演じながらチャーミングで、美しさが目に付くこともない。稀有な女優です。他の俳優陣も芸達者が揃い、ぐっと引き込まれました。漫画を先に読んで感動し、映画に挑戦したのですが、実は最初、途中で観るのをやめてしまいました。ちゃぶ台返しばかりが繰り返され、観続けるのがちょっと辛くなったのです。原作では違和感なく読めていたのですが。それで残念ながらマイナス1点。
熊本さんとの友情には涙 - 原作は知りません。評判のよさとキャストの話題性に期待して観ましたが、うーんイマイチ。物語にずっとついてまわってるじめっとした暗さがこの物語の持ち味なのかもしれないけれど、私はあんまり好ましく思えませんでした。ちゃぶ台返しやちょいちょい出てくるコミカルな場面もスカッと笑わせるほどのものでもないし、二人の馴れ初めやこんな二人だけどちゃんと深くつながってるってわかるあたりにも感動しませんでした。期待しすぎたせいかちょっと肩透かしをくらった感じ。でも熊本さんとの友情物語は涙。再会シーンには心が温かくなりました。うん、よかった。中谷美紀ってはかなげな美人さんなはずなのに、なんでこんな微妙なブス役がハマってるんだろ。笑
堤監督、久々の快作!。 - ここ最近、外れが多く、当たりが出てもほとんどが純粋な感動作ばかりで、堤監督だからできるエッジの利いたバカバカしい作品がなかなか出なくなってきました。しかし、この作品はそんなマンネリをちゃぶ台と共に吹っ飛ばしてくれる快作です!。しかも、終始笑わせときながら、最終的に泣かせます。
原作に対する冒涜。 - 見るのが怖かったけど、とうとう見ちゃった。やけに評判がいいから、見てみようかと思って。でも、・・・中谷美紀さんは素晴らしい。彼女なら幸江さんが演じられる。これを見て、はっきりとそう思いました。けれども、他は全く駄目。 そりゃね、もともとは四コママンガですよ。でも、そこには真実があった。業田良家は、真実を描いていた。だから、この漫画は、不滅の名作なのだ。なのに、この映画は、全てを戯画化してしまった。そのために舞台まで大阪に移してしまった。でも、これは東京でなくちゃ駄目なんだ。悲しい人たちの思いのくすぶる東京でなきゃ駄目なんだ。何でも笑い飛ばしてしまう大阪では駄目なんだ。そして、こんなに全てのエピソードを、ありえない冗談めいた演出で描いて、阿部寛はあんな、まさにマトリックスみたいな風貌で、無茶苦茶だ。どうしようもない人たちの悲しみと滑稽さ、その底の寂しさは、ちゃんとしたリアリティの中で描かなきゃ駄目なんだ。 再会する熊本さんも、レゲエの格好してちゃ駄目なんだ。何の見栄えもしない平凡過ぎるくらいに平凡な旦那さんと、でも、ちゃんとそれなりの安定を得て豊かに暮らせている、そうでなくちゃいけないんだ。 この物語は、茶化しちゃいけないんだ。「幸も不幸ももういい。人生には意味がある。」その言葉が届く、まっすぐな映画作りをして欲しかった。味付けなんか要らない。原作の持つ力を、そのまま映像に移し替えたいという熱が必要なんだ。黒沢だって、その熱意で山本周五郎の作品を描き続け、原作に負けず劣らぬ傑作を生みだしたんじゃないか。 この監督、本当に原作を、映画を愛しているだろうか。逃げずに正面から、映像化して欲しかった。見て、悲しくなった。この不朽の名作を、汚された気持ちになった。でも、繰り返すが、中谷さんは、幸江さんだった。ちゃんと、幸江さんだった。そう感じた。彼女で、もう一度、ちゃんとこの作品を映画化してくれる人がいないだろうかと、そう感じた。
深いです - どうしようもないチンピラヒモ夫と 献身的な妻のお話。 かと思いきや、深いです。 人それぞれ、過去があって今がある。 いろんな歴史があるんだなぁ。 目に見えないものって不思議。 とらえ方次第で、幸にも不幸にもなってしまう。 「自分の見方ひとつで世界が違って見えてくる」んでしょうけど この簡単そうな事が、以外と難しかったりするんですよね。 私がこの夫婦愛を理解するのためには まだまだ年月がかかりそうです。 ゆきえの幸せそうな顔に、自分も救われた気がしました