コメディー-日本映画-DVD : 12人の優しい日本人

12人の優しい日本人

¥ 4,470


日本の裁判員制度導入のテキストに - この作品が出来た頃は、まだ、裁判員制度なんてまったく考えていなかったのに、制度開始が近づき、非常に身につまされて面白く見ました。日本人の様々なステレオタイプとも言える12人の男女達。その人となりや価値観が、人をどう裁くか、集団をどう方向付けするかに深く関わるのだな〜と感じました。無罪にすれば、人に罪をかぶせる事が無かった罪悪感から逃れられるが、その罪で傷ついた人を救ったり、同じ犯罪を防止する事にはならない。でも判断する自信が無い。だからその場から逃げたくて、判断を放棄したくてじたばたしたり、色々な意見に流されて何度も変節したり・・。そんな人々のやりとりを、深刻ではなく、淡々とでもなく、日常的でありながら、ちょっと可笑しく仕上げた、まさに、三谷ワールドです。この、裁判員制度が決定した今、この映画を撮ったら、かなりの賛否両論があがり、簡単に上映できなかったかもな〜と思います。制度が始まっても、一生のうちに裁判員に選ばれる事は無いかもしれませんが、その時の心構えも兼ねて、楽しく観るのに非常にいい映画です。

とにかく面白い - とにかく難しいこと判りませんが、邦画の娯楽映画としてはベスト3に入ると思います。(あくまで私見ですが...)こんな娯楽映画をもっと作ってください。

人が裁くということ・・・ - 「十二人の怒れる男」というタイトルの映画を前に見たけど、このパロッたタイトルも面白いし、有罪か無罪か二転三転する場の雰囲気も面白い。本当の真実は、”神”のみぞ知る。それを人が裁かなければならないのが、陪審員のつらいところ。各自の性格や、人生を背負っての評決は、とても難しい。場面は、部屋の中だけであるが、審議する状況が目に浮かんで、一緒に”有罪””無罪”と審議している気にさせてくれる。三谷カラーが出ている作品だと思った。この映画ができた時は知らないが、日本でも陪審員制度が始まるとのこと。いろんな人生を背負った人が集まるんだろうなぁ。

目から鱗の展開 - 脚本に三谷幸喜が関わっているため、登場人物たちの会話の端々に『三谷テイスト』。無罪有罪無罪…コロコロといろんな見方から変わっていく証言。一つの部屋で行われている会議なのに、まるで推理映画を見ているように感じる。推理物が好きな人はもちろん楽しめるし、そうでない人も十分楽しめる。実際、いろんな視点から見ることで全く「真実」の定義が変わってくるのだと体感できるため、陪審員になる前に見ておくことをオススメする。

色あせない密室劇 - 91年の作品を今見ていてポケベルとか服装とか喫煙OKの会議室とか、結婚相談所の話とか、微妙な古さを感じましたが、セリフとやり取りの面白さは色あせることなく大変面白かったです。もし、現在の雰囲気に忠実にリメイクすれば、あんなにキャラの立った人たちはもう居なくて、ネットでの議論に慣れた没個性な人たちが駆け引きをしながら空気読み合戦をしている姿が想像できました。




12人の優しい日本人